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特集記事

ニコ技深圳観察会(2018年3月)申し込み

January 19, 2018

次回のニコ技深圳観察会に参加したく、

申し込みにおいて、自己紹介ブログエントリが必須ということで記載しています。

参考:

https://medium.com/ecosystembymakers/hightour201803-c7620d107398

 

以下の5つの項目が必要なのですが、去年一度訪問して、深センについて考えたことをこの機会に整理して記載してみます。

— 自己紹介

—何を仕事にしてるか

—自分の時間で何を作ってるか

ー中国経験など

ーハードウェアのシリコンバレー深圳に学ぶ およびメイカーズのエコシステム感想

 

<自己紹介>

末次浩詩、30代半ばです。

昨年から自身の会社を始めており、収益源は企業向けのコンサルティング事業であり、裏でより長期的な視点+自身の興味に従った研究開発活動を実施しています。

戦略、オペレーション、データサイエンスの3点セットの結合を強みとしています。詳細はsglabのトップページを見ていただければと思います。

自分の会社をやっているとはいえ、自身の信念に従って突っ走っていけるような確信が持てておらず、研究では仮説を構築し、実務では仮説を検証する、という大きなサイクルを回そうとしており、これまでとは時間の使い方や所属するコミュニティを変えるために、箱として作ったのが今の会社です。

 

<何を仕事にしてるか>

この会社のコンサルティング事業が収益源です。

「コンサルティング」という仕事は、もともとは全く良いイメージを持っていなかったのですが、学生時代に航空宇宙工学を専攻していた中で、ベースになる「制御工学」というものが、企業におけるサプライチェーンであったり、新規事業の設計であったり、さらには組織やオペレーションの設計に至るまで、共通して自分がやっているのは不確実性下における安定した「系」の設計である、といった見方が出来てきて、全く別の領域で起きている事象の共通性を自分の中で考察できることが面白く感じるようになり、意外に自分に合っているのかな、と3年目くらいから思うようになりました。考えることが好きです。

ただ、気がつくとコンサルティングの業界に新卒からそれなりに長くいます。昔は、朝起きてから日が暮れるまで、昼ごはんも食べずに趣味に時間を使うようなことが多かったのですが、どうしても経済的に価値が見出せないことにやる気が出なくなってしまっているということに危機感を感じていて、何の役に立つか分からない、自身の興味に従うような研究の世界にもこれから入りたいと思っています。

 

<自分の時間で何を作ってるか>

ハードウェア的な物作りは、4年ほど前にRaspberry PiとArduinoを買って、超音波センサーだとかいくつかセンサーをつけて、障害物を避けて自動走行したり、子供の顔認識してシャッターが切れるような仕組みをOpenCVで作ってみたのを最後に、最近は何もしていません。最近はひたすら論文や本を読むことに時間を使っています。

 

<中国経験など>

中国は、幼少期(幼稚園の年長から小2の初めまで)に北京に住んでいました。1989年の天安門事件の時には現地にいたので、一度日本に帰ってきたようです。(相当な環境だったようですが、ほとんど記憶がありません)

 

深センには、2017年春頃に初めて訪れており、その際にはHAXSZOIL(Shenzhen Open Innovation Lab)Seeed StudioJenesis Holdingsに訪問させていただきました。

訪問前には、過去のニコ技深圳観察会の情報はかなり参考にさせていただき、訪問先の設定はもちろんですが、香港でSIMを購入してWeChat Payのアクティベーションを試みたりなどもして、現地では無事にWeChat Payを利用することも出来ました。

# 香港経由で深センに入ったのですが、イミグレ出たところのそんな新しくもないトイレの入り口でティッシュぺーパーを買うのもWeChatPayが使えるようになっていて驚いたのを覚えています。

# WeChatPayはアクティベーションできても、入金がなかなか難しく、深センのホテルの方に現金を渡して、その場でWeChatで送金してもらう、ということをしていました・・・。


私の興味は仕事柄、各産業の日系大企業にとって、深センで起きていることをどう解釈するべきなのか、深センをどう活用することができるのか、を見極めることでした。

訪問した2017年ごろにはプロトタイピングとかイノベーションというキーワードで深センのことが言及されている記事がかなり多く出てきていましたが、HAXのようなキラキラしたところはありつつも、概ね実態としては、"製品"の「ありもの」を調達するか、もしくは"部品"の「ありもの」を高速に低コストで組み上げる拠点、であり、ユースケースとしては、以下の2つが想定できました。

 

1. "ある程度の品質"を許容できる、(エンドユーザー向けではなく)内部のオペレーションで使うためのデバイスの製造

2. 非製造業が、あり物を調達して自社ブランドとして売る、もしくは、SZOILのようなところに要求仕様を伝えて、彼らの工場ネットワークを駆使してもらい、それなりの品質・低コストで作ってもらう。

 

プロトタイピングとかプロダクト・イノベーション、とはかなり方向性が違います。

特に2のところが大事です。私は、最近のAIとかIoTとかのブームにおいて、リアルな産業が目指すべき方向性の一つが垂直統合の進展だと考えています。

(最近のブロックチェーンだとかAPIエコノミーなどの分散化の流れとは逆の言葉ではあるのですが、エンドユーザーに対する価値を最大化するために分散協働モデルでサービスを組み上げるのとはまた別の話で、バリューチェーンを大きく捉えて事業ドメインを広げ、全体を一元的に制御していくことが大きい企業が強みを活かして収益性を上げていくには必要不可欠です。)

 

IoTが可能にしたのは、工場の中でのIoTのように、個別のプロセスを収集データを元に最適化していく、ということも重要ですが、もっと重要なのは、A/Bテストに代表されるようなECサイトやオンラインゲームの「デジタル」な空間におけるド短期PDCAサイクルアパレルSPAの成功モデルに見られる、店舗と商品企画という大きなPDCAサイクル(セブンプレミアムのようなPB商品も同様)、というバリューチェーンを広く見たPDCAサイクルの確立、であり、地味ではありますが、エンドユーザーの声を商品企画に反映するという地道なPDCAがこれまで不可能だった産業でもIoTによりできるようになった、ということです。

 

これが深センにより、ハイテクの業界においても、家電量販店や通販企業といったところがPB商品の形で深センで調達してきたものに自社のラベルを貼って売る、ということができるようになった、という流れなんだろうと思いました。

(後日、「ハードウェアのシリコンバレー深圳に学ぶ」を読むとこの動きは私が思っていたよりずっと前から存在していたことが分かったわけですが、リテール側のPB商品強化・製造小売の方向性はメーカー側との力関係とも関わっているはずで、それが動いてくるきっかけである、家電のデジタル化の時期などを考えると、それなりに最近一層強まっている流れではあります。)

 

いずれにせよ、製造業のIoTの流れとしては、GEに代表されるようなサービスシフト(アズアサービス化)というのが大きな変化として言及されがちですが、それよりもPDCAを確立して商品力自体を強化していくことが大事であり、アズアサービス化するというビジネスモデルについては、販売金融や保険など事業ドメインを広げるなりしないと単純にはあまり儲かる方向性ではありません。

(本題からそれるので簡単にしか書きませんが、IoTとかビッグデータって何に使えるかって、大きくは前述の「商品力の強化(商品力といってもスペックだけでなく、調達LTやサプライチェーン全体の最適化も含みます)」と、もう一つは、最近の中国の動向としてもよく話に出ている販売金融、事業融資などの「トランザクションデータを元にした金融ビジネスというマネタイズエンジンの追加」に分けられます。)

 

前回の訪問結果で感じたことや、次項目の書籍との関係も記載しておきます。

HAXは、当時の出張において最初の訪問先でした。ハードウェアに特化したアクセラレーターで、サンフランシスコと深センを拠点としていますが、深センがシード、サンフランシスコがビジネスのGrowthということで役割が分かれています。つまり、ここでは深センは「プロトタイピングの場」として位置付けられているわけですが、華強北の雑多なお店で部品を調達するのと、日本で秋月電子など整理された場で調達するのだと、それなりの部材コストの違いはあるとしても、日本でやる方がずっと効率がいいのではないか、という感想を持ちました。(seeed studioのサービスも日本から発注すれば利用できますし。)

この感覚が、そこまで間違っていないのではないかということを、その後で訪問したSZOIL、Jenesisの藤岡さんに伺った話踏まえて感じたのですが、今思うとSZOILにて、「プロトタイピングなんてしなくても作りたいものの要件をいってもらえれば、同じものがあるかもしれないし、なければ得意な工場を紹介してあげるよ」と、業界のチラシを並べながらWhite Brandという言葉で説明をされていたのが、「白牌/貼牌」だったようで、見せていただいていたチラシが白牌を紹介する業界紙だったようです。

(恥ずかしながら、後で自社ブランドを書き込める「白牌」も、ブランドを書き込む行為である「貼牌」も、どちらもその時は知らず、後日藤岡さんの書籍を読んで知った言葉でした。もはや書籍を読んでいただく方が早いのですが、このSZOIL自体が「デザインハウス」として要求仕様を聞いた上で、相性も考えて部品に落とし、それを製造する工場の連絡先までついたBOM(Bill of Material:部品表)を出してくれる、という位置付けで機能していました。)


さて、今回の深セン訪問では、非製造業にとっての深セン、というのを上記の軸でもう一度考えるということもありますが、製造業にとってはどう解釈したらいいか、を考えてきたいです。

 

以下のような方向性があると考えています。

・「R&D」と「マーケター」がいる中で、「D」と「マーケター」はほぼ同じになってきて、Experience Designerであり、組み上げは深センのような拠点を有効活用する。

・商品の競争優位は「R」での、例えばワイヤレス給電や蓄電など、UXを抜本的に変えるコア技術を競争優位として、それらは徹底的に内部で追求する。

・上記のサイクルを回すために「R」と「D+マーケター(Experience Designer)」間でのつなぎとして組織・KPI設計を巧くやる

 

ただ、解像度をあげる必要があり、藤本先生の「現場から見上げる企業戦略論」に記載されているようなアーキテクチャ論の観点でも、もう一度深センを見てきたいです。

ちなみに、上記の書籍では、1950年以降を20年ずつに時代を区切り、リカードの比較優位説および製品アーキテクチャ(90年代以降のデジタル化)を軸にしながら、日本の製造業の国際競争力がどう変化していったのかが整理されており、深センにいく上ではこの辺りの大きな流れも頭に入れた上で見ていくことと良いと思います。

 

あとはバイオテクノロジー周りの動向も気になっています。

当時深センに行く際には、SZOILのHPにてHTGAA(How to Grow Almost Anything)というハーバードメディカルスクールのプログラムの深セン拠点という記載もあり、バイオ関係の施設なども見たかったのですが、今の所かなり小規模で、深センにおいて何か大きな動きがあるようには感じませんでした。

微生物のメタゲノムDBを作ろうとしているGoSWAB project のように、オープンなコミュニティで参加者からデータを集めるような取り組みもあり、かつ米国ではナノポアシーケンサーというUSBタイプの超小型のシーケンサーをこの取り組みに使っているということで、これが可能になるとその場で研究所を介さずにシーケンスしてデータのみクラウドにあげるみたいなことができるようになりそうで、そうすると深センあたりからオープンソースハードウェアのようなものも出てくる可能性があるのかな想像しています。

 

 

<「ハードウェアのシリコンバレー深圳に学ぶ」および「メイカーズのエコシステム」感想>

Jenesis藤岡さんの「ハードウェアのシリコンバレー深圳に学ぶ」は、去年深センに訪問した後に発刊された書籍であり、訪問前に読みたかったです。前回深センに訪問し、そこで見たことを自分なりに消化して考えたことの多くが、整理された形で書籍に書かれていましたので・・・。実際にこれまでご自身でやってこられたリアルなエピソードも多く、大変参考になりました。

現場に行かないとわからないことは多い、とはいえ、体系的に整理されたものがないままで自身の考えを検証・整理しにいったのが前回の訪問でしたが、事前にこれを読んでから訪問していれば、より現場でしかわからないことに時間を使えたのではないかと思います。

 

高須さんの「メイカーズのエコシステム」については、去年の訪問前に読んでいた、というかこの本を読んだことで深センに行くことを決めた部分もあります。「ハードウェアのシリコンバレー深圳に学ぶ」は比較的「スーツ」な感じで、私の日頃の仕事で直接的に関係のある論点が書かれているのですが、こちらは「メーカー」な感じで、価値観とか、コミュニティの話が多いです。ここで繰り返し書かれている、作って検証することを繰り返すことの楽しさ、これは「科学する心」という風にも表現されていますが、これはハードウェア(モノ)を実際に作るプロセスだけでなく、私が興味を持っている、組織は今後どれだけ分散していくのか、組織の境界は何で決まるのか、とか、社会科学的なものとか、そういうことを検証して行くプロセスでも大きくは変わらないものと思います。

ただ、実際にはコミュニティが分断されていることも多くありますし、例えばコンサルタントをしている人の中にはプログラミングをするのは自分の仕事ではない、というような姿勢の方もいなくないですが、その辺りがこの書籍でも紹介されている、シンガポールのSTEAM教育など、教育の影響が大きいのでしょうか。

 

米国の博士号を持っている科学技術官もそうですし、中国も行政の目利き力が効率的なベンチャー育成、産業創出に繋がっていると思うのですが、「科学する心」を持った人が日本でも行政や産業界のマーケター側の方もみんな持つようになると、だいぶ分断もなくなってくるのではないでしょうか。

 

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